インフラを支える「縁の下の力持ち」、建設業
こんにちは。本日、午前中に氷見市北八代にある先祖のお墓参りに行ってきました。
夫の両親が眠るお墓に手を合わせ、帰路につくため氷見市の北大町を通ると、そこには、令和6年能登半島地震の爪痕が今も残っていました。完全に更地になった場所もあれば、ブルーシートが張られたままの家屋も多く、胸が締め付けられる思いでした。
この地震では、氷見市だけでも水道管の破損により約4,200世帯で断水が発生したことが報じられています。
これをきっかけに、水道管の老朽化という、普段はあまり意識しないけれども私たちの生活に直結するインフラ問題について、改めて考えてみました。
インフラを支える「縁の下の力持ち」建設業
水道管の復旧や整備は、建設業法上の「管工事」に該当します。道路や電気、ガス、通信と並び、私たちの生活に不可欠なライフラインを守る水道管は、まさにインフラの主軸と言えるでしょう。
老朽化した水道管は、破裂や漏水を起こし、道路陥没などの重大な事故につながる恐れがあります。このような事故は、交通網の麻痺や二次的な災害を引き起こす可能性もあるため、その維持・更新は公共の安全を守る上で最重要課題の一つです。
また、高度経済成長期に整備された水道管の多くが耐用年数を迎えつつあります。今後の人口減少社会においても、効率的かつ計画的に水道管を更新し、安全な水供給体制を維持していくことは、持続可能な社会を築く上で不可欠です。
高岡市と氷見市の水道管事情はどうなっている?
それでは、私たちが住む地域の水道管は、どのような状況なのでしょうか。
●氷見市の水道管事情
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老朽管の更新と耐震化: 氷見市は、古くなった管路の更新計画を策定し、耐震化と効率的な更新を進めています。
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効率的な漏水対策: 経年化した管路の更新計画に加え、効率的な漏水調査を積極的に行い、給水管の更新を進めていると公表しています。
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過去の事故: 令和6年能登半島地震の際には、水道管の破損により約4,200世帯が断水したことが報じられています。
●高岡市の水道管事情
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老朽化の現状: 高岡市の上下水道施設の多くは、昭和40年代から50年代にかけて整備されたものが多く、老朽化が進んでいるとされています。
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老朽管更新計画: 市内中心部の老朽管渠については、道路陥没事故を引き起こす恐れがあるため、長寿命化計画に基づいて更新事業を進めています。特に、鉛製給水管は令和8年度末(2026年3月末)までに、市内全域の交換を完了する予定です。
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健康と安全への配慮: 鉛製給水管は漏水のリスクが高いだけでなく、水道水に微量の鉛が溶け出すおそれがあるため、市民の安全・安心な水供給のために重点的に更新が進められています。
このように、両市とも水道管の老朽化という課題に真剣に向き合い、計画的に更新を進めていることが分かります。
今回のブログでは、お墓参りという個人的な経験から、普段見過ごしがちな足元のインフラ問題について、高岡市と氷見市の状況を調べてみました。
私たちが何気なく蛇口をひねって使える安全な水も、それを支える人々の地道な努力と、市の長期的な計画によって守られているのだと改めて感じます。そして、この重要な役割を担っているのが、水道管工事を専門とする「管工事」の建設業者です。彼らの確かな技術と、それを証明する建設業許可が、私たちの生活の安全を支えているのです。
このブログが、皆さんが住む地域のインフラ、そしてそれを支える建設業の仕事について考えるきっかけになれば幸いです。