「遺産分割協議がまとまらない...」泥沼化を防ぐための3つのステップ

なぜまとまらない?主な原因を知る

  • 感情的な対立: 昔の不満や、故人への関わりの濃淡(寄与分)など、法律では割り切れない感情。

  • 財産評価の意見の相違: 特に不動産の評価額で意見が割れるケース。

  • 特別受益・寄与分の主張: 特定の相続人が故人から生前に利益を受けていた(特別受益)や、貢献した(寄与分)という主張がある。

  • 単なる知識不足: 法定相続分や手続きの流れに関する誤解。

 

【行政書士の役割】話し合いがまとまらない時の初期対応

  • 遺産分割協議がまとまらない場合、最終的な解決は家庭裁判所の調停・審判に進むことになりますが、その前段階に行政書士がサポートできることがあります。

  • 事実関係の整理:

    • 相続人調査: 誰が相続人なのかを確定する(戸籍謄本等の収集)。

    • 相続財産目録の作成: 財産を漏れなく、客観的にリスト化し、評価額の根拠(固定資産税評価額など)を明確にする。「財産の見える化」は、冷静な議論の土台作りに非常に重要です。

  • 遺産分割協議書の作成準備:

    • 協議がまとまりかけた際の合意内容の文書化。行政書士は、法的に有効な遺産分割協議書の作成をサポートできます。

    • 注意点: 行政書士は交渉の代理人にはなれません。交渉代理は弁護士の業務です。あくまで書類作成と事実整理の専門家であることを明確にしましょう。)

 

次のステップ:調停・審判への移行

  • 調停(家庭裁判所): 話し合いで解決できない場合、次のステップは家庭裁判所への遺産分割調停の申立てであることを説明する。

    • 裁判官や調停委員という第三者が間に入り、合意形成を促す手続きです。

    • 行政書士は調停申立に必要な書類作成のサポートが可能です。

  • 審判(家庭裁判所): 調停でも合意に至らない場合、裁判官が最終的に分割方法を決定する遺産分割審判に移行することを説明する。

 

 まとめと行動の呼びかけ

  •  協議がまとまらなくても、決して諦める必要はないこと。

  • 行政書士にできること: 客観的な事実整理と、次のステップ(調停など)へのスムーズな移行準備をサポートすることで、時間と労力の浪費を防げること。

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