「遺言書」と聞くと、「自分にはまだ早い」「資産家が書くものでは?」と感じる方も多いかもしれません。しかし、日々の業務でお客様とお話ししていると、ごく一般的なご家庭の方々が、ある特定の「きっかけ」から遺言書の作成を決意されています。
今回は、皆様がどのようなタイミングで遺言書の作成を検討し始めるのか、代表的なきっかけを5つご紹介します。
1. 人生の節目(還暦や古希など)を迎えたとき
60歳の還暦や、70歳の古希など、年齢的な節目はこれまでの人生を振り返る良い機会です。定年退職などで仕事が一段落し、「これからの人生をどう生きるか」「残される家族に何ができるか」を前向きに考える一環として、遺言書の準備(終活)を始める方が多くいらっしゃいます。
2. ご自身の病気や入院を経験したとき
健康診断で思いがけない結果が出たときや、入院・手術を経験したときなど、ご自身の体調の変化は大きなきっかけになります。万が一の事態が現実味を帯びたことで、「元気で意思能力がはっきりしているうちに行動しておかなければ」と作成を決断されるケースです。
3. 家族構成に大きな変化があったとき
ライフステージの変化も、相続について考える重要なタイミングです。
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お子様のいないご夫婦: 遺言書がない場合、配偶者だけでなくご自身の兄弟姉妹(または甥姪)も相続人になります。配偶者に全ての財産を残したい場合は、遺言書が必須となります。
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再婚をしたとき: 前妻(前夫)との間にお子様がいる場合、現在の新しい家族との間で相続トラブルが起きやすくなるため、遺言書での配慮が求められます。
4. マイホームの購入や退職金を受け取ったとき
不動産という大きな資産を手に入れたり、まとまった退職金が入ったりしたタイミングです。特に不動産は、現金のように1円単位で簡単に分割することができません。誰にその家を引き継ぐかをあらかじめ指定しておくことで、将来の遺産分割協議でのトラブルを防ぐことができます。
5. 身近な人の「争族」を目の当たりにしたとき
親族や友人の相続で、残された家族が骨肉の争い(いわゆる「争族」)をしているのを見たことがきっかけになる方も少なくありません。「自分の家族には絶対にあんな思いをさせたくない」という強い思いから、予防策としてご相談にいらっしゃるケースです。
遺言書は家族を守るための思いやり
遺言書を作成するきっかけは人それぞれですが、根底に共通しているのは「大切な家族を将来の不安やトラブルから守りたい」という思いです。遺言書は、単なる財産の分け方を決める法的な書類というだけでなく、ご家族への思いやりを形にするものです。
「うちの場合はどうだろう?」「何から手をつければいいのかわからない」と少しでも気になったときは、ぜひお近くの行政書士にご相談ください。法的に無効にならない確実な遺言書の作成から、皆様の思いを文章に乗せるサポートまで、しっかりと伴走させていただきます。